訪問看護経験年数が及ぼすリハビリテーション看護実施内容への影響
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概要
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背景 訪問看護師はリハビリテーション看護において, 自らの実施内容に不安を持っている. しかし, 一般的に看護師の経験年数が5年以上の者は, セルフエフィカシーが高いことから, 経験年数が実施内容に影響を及ぼしていると考えられる. これまで, 訪問看護師の経験年数によるリハビリテーション看護における実施内容は明らかにされていない. 目的 訪問看護師経験年数が及ぼすリハビリテーション看護の実施内容への影響を明らかにする. 方法 訪問看護師を対象に半構成的面接を実施し, 内容分析を行った. 分析にあたっては, 3名の看護研究者で行い, 妥当性の担保に努めた. 結果および考察 対象者は, 訪問看護師の経験年数5年未満の5名と5年以上の5名の計10名であった. カテゴリー, サブカテゴリーの数は, 5年未満8カテゴリー, 25サブカテゴリー, 5年以上9カテゴリー, 29サブカテゴリーであった. 共通する実施内容は,【心身の状態に合わせたリハビリを判断する】【療養者のニーズを把握する】【リハビリを継続できるように支援する】【身体機能低下の予防や, 維持向上の訓練を実施する】【家族への支援を行う】【環境を整える】【精神的な支援をする】であった. 特徴として, 5年未満は, 【他職種と連携する】, 5年以上は【多職種と協働する】【生活意欲を向上させる】が抽出された. 結論 5年未満は【他職種と連携する】し, 5年以上は,【生活意欲を向上させる】【多職種と協働する】ことで経験年数が長いほど訪問看護師として自律した実施内容を実施していた.
- 聖泉大学の論文