工学基礎科目における教育工夫 -数理の思考力を育成するレポート課題の試み-
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概要
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数理的思考力とは,数理の基礎知識に基づいて,問題をモデル化して考える「抽象的思考法」と,問題を考える際の演繹的な「論理的思考力」とが含まれていると考えられる.前者は,授業における例題・演習などを通して育成されるが,後者は,演習への取組みのみでは,不十分な指導となりかねない.その背景として,問題の答えはそれまでの経験に基づいて予測するという,ヒトの日常生活における行動にも一因があると考えられる.実際には,予測した答えを客観的に評価するためには,物事を筋道立てて,論理の飛躍が無いよう考える「論理的思考力」が必要である.この思考を習慣とするためには,自分の考えを他人に伝える機会が肝要であると考え,工学基礎科目におけるレポート課題に教育上の工夫を取り入れた.本事例報告では,その教育工夫を紹介し,それに対する学生の取組み方とレポート課題の設問の特徴とジェネリックスキルの関係に対する分析結果を報告する.
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