緊急入院において点滴処置を受ける年長幼児が心の準備をするための看護援助
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概要
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本研究の目的は、緊急入院において点滴処置を受ける年長幼児が心の準備をするための看護援助を明らかにすることである。看護師7名への参加観察と半構成的面接を実施し、質的帰納的に分析した。結果、5つのカテゴリーが生成された。看護師は、最初が肝心と【安心を伝えながら子どもの世界に入る準備をする】ことで信頼関係をつくり、点滴処置の説明では、【子どもの世界で今の体験とこれからのイメージをつなぐ】援助で子どもの遣る気を導いていた。その後【子どもの世界で遣る気の波を高める】手洗いを一緒に楽しみ、遣る気の波が高いままでいられる様に、【タイミングを合わせて安全確実な処置を行い、子どもの頑張りをほめる】援助で終結した。子どもが嫌がるときには、看護師の経験から得た方法で【拒否をしている子どもの気が向く方向を探る】援助をしていた。本研究では、緊急入院し、直後に点滴処置が行なわれる時間的制約のある中でも、看護師が子どもの世界で安心安全を伝え、即時即応しながら子どもの遣る気を助ける看護援助が明らかになった。
- 一般社団法人日本小児看護学会の論文
- 2013-11-20
著者
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