小電力伝達用スリップリングへの潤滑油補給の効果

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概要

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著者らは、これまで金メッキスリップリングとAg-Pdブラシシステムの劣化過程について調べてきた。その結果、潤滑油を塗布した場合、寿命は延びるが、その寿命は1000時間程度から7000時間の範囲で大きく変動することが分かった。過去の実験では、潤滑油は、試験前に塗布するだけであった。今回は、前回に引き続き、潤滑油を約1000時間ごとに給油し、補給の効果の再現性などを確認する試験を行った。その結果、前回と同様、従来の最初の給油だけでは得られなかった9000時間を越える長時間動作を実現できた。表面元素分析より、ほとんどの摺動面から金メッキは摩滅していることを確認した。今回の実験と先の補給実験より、潤滑油補給は、摩耗の減少だけではなく、摺動面の酸化を防ぐことも重要な効果であることを実証したと考える。また、試験終了時の各リングの接触抵抗は大きく変動するものと極めて安定しているものがあった。この理由についても検討した。
2013-05-10

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