怒り顔の閾下提示による好感度向上と瞳孔反応(顔、表情の認知・理解,コミュニケーションの心理及び一般)
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概要
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円滑な対人コミュニケーションを構築する上で、表情の表出は他者に好感を与える重要な戦略の一つである。表情による好感度操作が可能であるとすれば、対人コミュニケーションを支援するツールの開発に有益である。本研究では、閾下で表情に接触することにより好感度が変容するかどうかを実験的に検討した。その結果、閾下で笑顔に単純接触するとその後に好感度が減少し、逆に怒り顔に接触すると好感度が向上するという意外な結果が得られた。表情に閾下接触している際の瞳孔径を計測したところ、笑顔提示時よりも怒り顔提示時に顕著に縮瞳していた。以上の結果は、表情に基づく好感度の変容は、認知的流暢性の増加を「好ましさ」へと誤帰属するメカニズムが関与している可能性を示唆している。
- 2013-01-17
著者
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