海馬CAI野における興奮性/抑制性シナプス入力による樹状突起膜電位ダイナミクスの調節 : 膜電位感受性色素を用いた光学的測定
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概要
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海馬CAl野は複雑な抑制性介在細胞の回路を持ち,それらはCA1野における情報処理において重要な役割を果たしていると考えられている.しかしその抑制性入力の空間分布は樹状突起に沿って不均一であり,樹状突起のそれぞれの場所で興奮性シナプス後電位と抑制性シナプス後電位は,異なる加算様式で統合されている可能性がある.そこで樹状突起における興奮性膜電位(EPSPおよび逆伝搬活動電位(bAP))と抑制性膜電位(フィードフォワードおよびフィードバック抑制入力)の統合がどのようになされているか検証するため,電位感受性色素を用いた光学的測定を用いて,膜電位変化を時空間的に計側することを試みた.その結果, CA3野からのシナプス入力とCA1野錐体細胞活動の相対タイミンクに依存して, bAPおよびEPSPは増強または抑制され,その空間的広がりも影響を受けることが明らかとなった.
- 2013-01-17
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