通信サービス途絶による経済被害額評価法の検討(ネットワークソフトウエア(ソフトウエアアーキテクチャ,ミドルウエア),NWアプリケーション,SOA/SDP,NGN/IMS/API,分散制御・ダイナミックルーチング,グリッド,NW及びシステム信頼性,NW及びシステム評価,一般)

概要

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近年,通信サービスは生活の隅々にまで浸透し,社会基盤として深く根付いている.そのため,通信サービス途絶による社会的影響は大きく,通信サービス提供者にはサービスが途絶しないように信頼性を高める責任が生じる.このとき,通信サービス途絶の発生をどの程度まで抑えるべきかを決めるために,その社会的影響を定量的に測れなければならない.通信サービスの途絶による社会的影響を定量的に評価する方法には,社会的迷惑量という概念的な尺度や,ユーザからの申告件数等が提案されている.一方,社会基盤の途絶に関する先行研究では,評価尺度として経済被害額を採用し.自然災害を起因としたライフライン途絶による影響評価を実施している.本稿では,通信サービス途絶による社会的影響を示す尺度として経済被害額を採用し,コフ・ダグラス型生産関数を利用して評価する手法を提案する.通信サービス途絶の影響をコブ・ダグラス型生産関数における労働投入量の損失と捉え,途絶抵抗係数を用いて表現する.その結果,経済被害額は平常時の生産能力とサービス途絶の影響を受けた生産能力の差として計算可能となる.さらに,通信サービスが途絶する時間を固定したとき,経済被害額が途絶による影響を受けるユーザ数の変化に対し,線形近似できることを示す.
2013-01-17

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