システム運用管理向け大規模構成管理リポジトリ更新処理高速化手法の提案(システム運用と管理2,インターネットと情報倫理教育,一般)

概要

論文の詳細を見る
データセンタの大規模化に伴い,運用管理現場では大量の構成情報を管理する必要があり,システム運用管理ソフトウェアの構成管理用リポジトリが大規模化している.一般的に,大規模環境を対象に運用管理を実施する場合でも,管理対象に比べて運用管理用の計算機リソースは増加しない.そのため,大量の構成情報を管理する際には,管理ソフトウェアからリポジトリに対して大量のアクセスが発生する.このため,システム運用管理ソフトウェアとリポジトリとの通信処理がボトルネックとなり,データ保持処理の速度が低下する場合がある.本研究ではこの課題に対する解決策として,構成管理リポジトリのアクセスパスを,トランザクション処理用と参照およびオートコミット処理用に分類してプール化し,各プールで利用可能なアクセスパス数を事前に設定した比率に基づいて制限する方式を提案した.これにより,データ保持処理のうち時間を要する処理によるアクセスパスの占有を避けることが可能となる.さらに実際のシステム運用環境の測定結果から,大規模環境でのデータ保持処理の効率を向上させるために設定すべき比率を考察した.
一般社団法人電子情報通信学会の論文
2013-03-07