人感センサネットワークを用いたスマートビル : 焦電型赤外線センサによる人物通行判定に関する一検討(位置推定,経路推定(1),モバイルアドホックネットワーク,モバイル時代を支える次世代無線技術,フィールドセンシング及び一般)

概要

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安全/快適/便利/省エネな空間を提供するスマートビルシステムでは,ビル利用者の行動を抽出し,その行動情報に基づき設備制御することが有効である.我々は,侵入検知や照明制御等で広く利用されている安価な焦電型赤外線センサを用いた人感センサネットワークにより,タグ等を持たない人も含めた行動情報を抽出する研究を行っている.現状,各センサからは通行者の有無しか取得できず,人数を計測することはできない.そこで,エリアの出入口に人数カウンタを設置してエリア内の在場人数を管理すること,この人数カウンタに焦電型赤外線センサを利用することを考える.デュアル型のセンサに対して一組の検知エリアを設定し,その検知エリアを通行する人の数と方向を検知する.通常の通行に加え,立ち止まり,複数人が狭い間隔で通行,2人が入れ替わりで逆方向に通行などの種々の通行動作に対し,人と床の温度差を変えながら実験を行った.その結果,非常に狭い間隔で通行する,かなり温度差が小さいなどの特別な場合を除き,ほぼ正しく通行判定できることを確認した.
一般社団法人電子情報通信学会の論文
2013-03-07