マタニティ・ヨーガ継続が高年初産の分娩に及ぼす効果

概要

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目的:本研究の目的は,妊娠中のマタニティ・ヨーガ継続が,高年初産の分娩にどのような効果を与えたかを明らかにすることである。方法:2007年1月〜2011年12月までに当院で分娩した正期産,単胎頭位分娩の35歳以上の初産婦を対象とし,当院のヨガ教室に5回以上参加した17名(ヨガ群)と,ヨガ教室に全く参加しなかった86名(非ヨガ群)の分娩時のデータを後方視的に比較検討した。結果:ヨガ群で分娩所要時間の有意な短縮を認めた。しかし,在胎週数,分娩時出血量,出生児体重, Apgar's score,分娩時異常出血の割合,低出生体重の割合,帝王切開率については,両群間で有意差を認めなかった。結論:高年初産におけるマタニティ・ヨーガの継続は,経膣分娩症例においては分娩時間の短縮を期待できる結果を得た。一般に体力が低下してくる高年初産に対しては,マタニティ・ヨーガの有用性が示唆された。しかし,今回の研究では帝王切開率を減少させることには至らなかったので,分娩の管理については,どの分娩に対しても常に慎重な管理が必要である。