不揮発性メモリを用いたHybrid-BFSアルゴリズムの最適化と性能解析
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概要
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近年,科学技術計算におけるデータ量は急速に増大しており,膨大な量のデータを処理するには,将来のスーパーコンピュータでは消費電力や価格面でのコスト,ローカルに取り付けられた不揮発性メモリに注目が集まっている.しかし,不揮発性メモリの活用方法や性能への影響は明らかでない.一方で,大規模グラフ処理に対する需要が様々な分野から高まっており,データインテンシブ問題の代表例であるグラフ処理問題を対象とし,不揮発性メモリを活用することで,DRAM 容量を増設することなくより大規模な実行が行えることを目指している.具体的にはグラフ処理において最も重要なアルゴリズムの 1 つである,BFS を高速に行う Hybrid-BFS アルゴリズムに対して,アクセスパターンの詳細な分析から性能に影響の少ないデータの退避や I/O デバイスの特性を考慮した I/O を行うことで,性能低下を抑えながら省メモリ化を行い,DRAM のみの場合に比べ 4 倍のサイズのグラフ問題を実行可能とし,性能低下率を 6.9%まで抑えることができた.また,不揮発性メモリを活用することで, DRAM 容量やシステムの規模を縮小することができ,大規模グラフ処理における電力効率を競う,Green Graph500 の 2013 年 11 月の BigData カテゴリに対して,現在の最高値より 1.8 倍の電力効率性能を達成できた.
- 2014-02-24
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