バリア絶縁膜/Cuにおける密着性と界面状態の相関(<特集>次世代電子機器を支える三次元積層技術と先端実装の設計・評価技術論文)
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概要
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Cuの配線技術においては,Cu配線とバリア絶縁膜との界面状態が大きな課題となっている.バリア膜とCuの密着性を定量的に評価し,その界面状態を原子レベルで把握し密着性の支配因子を明確にすることは,ULSIのパフォーマンス向上やバリア膜の開発に有効である.バリア膜としてSiNとSiCNを取り上げ,4PB法による破壊エネルギーの測定から,SiN/Cuの密着性はSiCN/Cuの約2倍であることを示した.密着性を改善することが知られているCu表面のNH_3プラズマ処理により,SiCN/Cuの密着性は1.6倍程度向上した.しかしながら,SiN/Cuの密着性には依然及ばないこともわかった.バリア膜による密着性の違いやプラズマ処理による改善の理由を把握するため,X線光電子分光法(XPS)やX線反射率法(XRR),原子間力顕微鏡(AFM)を用いてバリア膜や剥離面の分析を行った.バリア膜の密度とCu表面の酸素の除去によるN-Cu結合の促進が,バリア膜とCuの密着性に影響を与える要因であることを明らかにした.
- 2013-11-01
著者
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