2010年アンケート調査からみた日本における気管支鏡の実態(2次出版)(委員会報告)
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概要
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目的.気管支鏡の実態を安全管理の観点から調査するために,日本呼吸器内視鏡学会が全国調査を行った.対象と方法.調査対象期間は2010年1年間で,日本呼吸器内視鏡学会認定および関連施設538施設に質問用紙を郵送した.結果.511施設から回答(回答率は95.0%)を得た.硬性気管支鏡は18.5%の施設でしか使用されていなかったが,モバイル気管支鏡細径気管支鏡(外径4mm以下)は50%以上の施設で使用され, X線透視は99.8%の施設で使用されていた.診断的軟性気管支鏡の施行場所は,70%以上入院とする施設が59.0%であった.抗血小板剤,抗凝固剤服用中の患者への生検を休薬後に行う施設は96.7%, 97.4%であった.前投薬として硫酸アトロピンを使用する施設は67.5%と減少した.36.1%の施設が静脈麻酔を併用し,その中で70%以上外来で施行する施設は21.9%であった.気管支鏡の挿入経路は,70%以上経口挿入する施設が95.7%であった.検査中の静脈ルートの確保,検査中の酸素飽和度モニターリング,酸素投与,救急カートの準備はそれぞれ92.5%, 99.0%, 97.6%, 96.0%の施設で行われていた.気管支鏡の消毒は98.6%が自動洗浄消毒機で行われていたが,グルタールアルデヒドが42.2%の施設で使用されていた.結語.気管支鏡診療における日本独特の特徴がわかった.安全管理の点で,日本で行われている手技が海外のガイドラインから逸脱していないかを継続して調べるとともに,我が国におけるエビデンスに基づいたコンセンサスを確立する必要がある.
- 2013-05-25
著者
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