生活技能訓練の技法の現場での応用 : 生活技能訓練を困難なケースに実施する上での工夫(資料,<特集>精神障害者援助とSST)
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概要
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わが国の精神科治療は、欧米に比べてはるかにおくれてはいるが、入院中心から地域へと移行しつつある。慢性精神障害者が生活の質を高め、地域の中で適応していくのに必要な生活技能を学習する有用な方法として、生活技能訓練(SST)が治療の中に組み込まれはじめて10年になる。おもに入院患者を対象として実施されているが、その中には治療動機の乏しい患者、SSTの流れについていけないスキルの低い患者、さらにはストレス耐性が非常に低く、症状の増悪をきたしやすい患者なども含まれており、一筋縄ではいかないことがよくある。本稿では、臨床上遭遇するこのような困難なケースに対して、課題設定、フィードバック、モデリング、宿題などの技法をどのように使っていけばよいか、具体的な事例をあげながら筆者の考えを述べたい。
- 一般社団法人日本認知・行動療法学会の論文
- 2004-03-31