Stage-Matched Intervention to Prevent Smoking Acquisition in Japanese Junior High School Students: A Six-Month Follow-Up Study(Original Article)
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概要
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本研究の目的は、中学生を対象に喫煙獲得ステージに基づいた予防的介入研究、すなわち、中学生が喫煙行動を獲得する前に防止するための働きかけを行い、6か月後の追跡調査からその介入効果について検討することであった。対象者は、合計288名(男子131名、女子157名)の中学生であり、質問内容は、現在の喫煙ステージ、喫煙に関する知識とスキルであった。本喫煙防止教育プログラムでは、4つの喫煙獲得ステージ(喫煙無関心期、喫煙関心期、喫煙準備期、喫煙実行期)の特徴を生かして喫煙獲得ステージごとに行動目標を設定し、独自に開発したリーフレットと携帯用カードを用いて教育を行った。その際、対象者の知識を高めるだけではなく、ロールプレイを通して行動的、認知的スキルを高めることをめざした。介入から6か月後の追跡調査の結果から、ベースライン調査時期に比べて喫煙無関心期の人数が有意に増加し、一方、喫煙関心期と喫煙実行期の人数が減少していることが明らかにされた。また、喫煙に関する知識やスキル得点が介入後に増加していることが示された。これらの結果から、本研究で行った喫煙獲得行動におけるステージに基づいた介入研究は、中学生の喫煙行動の進行を防止する教育として非常に効果的であり、特に、喫煙関心期と喫煙実行期の行動変容が顕著にみとめられたと考えられた。
- 日本行動療法学会の論文
- 2003-03-31
著者
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OTAKE Keiko
Department of Psychology,Kwansei Gakuin University:Research Fellow of the Hapan Society for the Promotion of Science
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SHIMAI Satoshi
Department of Human Sciences,Kobe College