自閉症児にみられる自己刺激行動と自律神経系の覚醒水準の関係についての検討(資料)
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概要
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本研究は2名の自閉症児の示す自己刺激行動と自律神経系にみられる覚醒水準との関連を検討するため,行動観察と心拍の測定を連続して数時間行なったものである。その結果以下の点が明らかになった。(1)2名の自閉症児は共に昼間覚醒時に健常者より高い心拍を示し,しかも,それは安静開眼時においても同様であった。(2)症例1では自己刺激行動が開始する前に心拍が上昇し,自己刺激行動が始まると,上昇した心拍が低下を示した。このことから,症例1にみられる自己刺激行動は自律神経系の高い覚醒水準の低減と関係していると考えられる。しかし,症例2においてはこのような関係は認められなかった。
- 一般社団法人日本認知・行動療法学会の論文
- 1988-09-30