スマートデバイスにおける利用環境に応じた機能制御機構の提案とその考察

概要

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スマートフォンやタブレットなどスマートデバイスの急速な普及により,個人所有のスマートデバイスを企業における業務でも利用する形態など,スマートデバイスが様々な環境において利用されている.それにともない,スマートデバイスが利用される様々な環境に応じたセキュリティの確保が課題となっている.特に,スマートデバイスの可搬性や多機能性といった特徴から,スマートデバイスの利用される環境に応じた機能の制御が,そのセキュリティ対策として考えられる.さらに,スマートデバイスの利用者のセキュリティ意識が多様であることも指摘されているため,スマートデバイスが利用される環境に応じて,様々な機能が自律的に制御されることが重要である.本稿では,スマートデバイスが利用される場所に応じて,コンテンツの閲覧やアプリケーションの起動といった機能を自律的に制御する機能制御機構を提案する.機能制御機構の実現にむけ,IDベース暗号と呼ばれる,ID情報を公開鍵としてデータの暗号化を行う暗号技術を応用する.このIDベース暗号を用いて,あらかじめ特定の場所を表すID情報に基づき暗号化されたコンテンツやアプリケーションの起動制御ファイルが,その特定のID情報を取得できるスマートデバイスのみが復号可能とする.これにより,コンテンツの閲覧やアプリケーションの起動といった機能の利用に関する認可情報を事前に配布し,復号の可否をもって機能を制御する新たな手法を提案する.また,本提案方式を,スマートデバイス上で動作するアプリケーションとそれを管理する機能制御サーバ,復号鍵を生成する鍵管理サーバなどで構成されるシステムとして実装する.そして,その実装されたシステムにおいて,構成する各端末の処理性能を評価することで本提案方式の実行性について確認するとともに,特に機能制御機構の管理者側の観点から本提案方式の有用性について述べる.
2014-01-15

スマートデバイスにおける利用環境に応じた機能制御機構の提案とその考察

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