14044 都市と環境に貢献する高機能建築の実現 : 飯野ビルディング(環境・エネルギーをめぐる建築と都市の可能性(1),建築デザイン,2012年度大会(東海)学術講演会・建築デザイン発表会)
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概要
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事業継続性をテーマに高い環境性能の確保と都市環境へ配慮して、東京の日比谷公園と官庁街に面した旧飯野ビルを建替えた計画である。熱負荷制御機能と自然通風機能を併せもつ自然通風型ダブルスキン外装の開発やエコボイドを利用した自然通風の活用と設備的にもLED照明の全面採用と低湿で快適な環境を提供するデシカント空調や高効率型水蓄熱等の最先端の環境技術を導入することにより、自社使用ビルに比べて省エネが容易ではないとされる大規模テナントビルで、オフィス部分のCO_2排出量約50%削減を達成している。都市環境に対しては、日比谷公園に面する敷地北側の緑豊かな公開空地(II期工事エリア)と大規模なピロティ空間により敷地南北の貫通通路を確保し、隣接する特定街区につながる新たな都市のオープンスペースや歩行者ネットワークを創出している。また、皇居・日比谷公園から続く豊かな緑を南の愛宕山方面へ拡張していく起点となるよう意図している。地下では、地下鉄駅コンコースや東側隣接街区の建物と接続し、地下歩行者動線の拡充を図っている。地域に対しては、建物低層部に賑わいを創出する商業施設と文化に貢献する伝統あるイイノホールを配している。低層部北側、ホールのホワイエの透明感のあるガラスファサードは、ホール催しの賑わいを街行く人びとから見ることができるように意図し、文化を発信する建物の顔としている。過去50年に亘り愛されてきた旧建物のアートレリーフや既存材料等を再生活用することで伝統の継承を図っている。
- 2012-09-12
著者
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