周波数変調型磁気力顕微鏡を用いた磁気記録ヘッドの交流磁場観察 : 円錐形状FePt系高保磁力探針による像歪みの抑制(ヘッド・スピントロニクス、一般)

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概要

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収束した強い磁場を発生する現行型の3方シールド型垂直磁気記録ヘッドの,周波数変調型磁気力顕微鏡を用いた交流磁場観察において,新規に提案した円錐形状FePt-MgO探針を用いることにより,磁場像の歪や検出信号出力の低下を引き起こすことなく,表面形状像に対応した鮮明な磁場像を得ることに成功した.一方,従来型のピラミッド形状FePt探針を用いた場合では,探針先端部に存在する線磁極の影響により磁場像が大きく歪んだ.また,像歪の抑制に有効な点対称性を有する円錐形状のSi探針母材を用いても,探針に成膜する薄膜がFePtの場合は,探針保磁力が磁気記録ヘッドからの交流磁場の強度に対して十分ではなく,探針磁化方向が変化する結果,磁極部分の検出信号出力が大きく低下するなど,正確な磁場像を得ることはできなかった.以上より,点対称形状で高い保磁力を有する円錐形状FePt-MgO探針は,現行型の3方シールド型垂直磁気記録ヘッドの観察に適していると言える.
2012-10-11

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