看取りの時期にある小児がんの子どもとその親をケアする看護師が抱える葛藤
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概要
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本研究の目的は、看取りの時期にある小児がんの子どもとその親をケアする看護師が葛藤を抱く内容と葛藤を生じさせる対立事象を明らかにすることである。小児がんの子どもの見取りの時期の看護を3例以上経験した看護師13名を対象に半構成面接を行い、質的帰納的に分析を行った。分析の結果《子どもの擁護者・代弁者としての役割⇔親の擁護者・代弁者としての役割》《一個人や一医療者として理想⇔親の擁護者・代弁者としての役割》《子どもと親の擁護者・代弁者としての役割⇔医療チームの一員としての役割》《子どもと親の擁護者・代弁者としての役割⇔現在の看護師個人の力量》《一個人や一医療者としての理想⇔現在の看護師個人の力量》《一個人や一医療者としての理想⇔医療の現実》という葛藤を生じさせる6つの対立事象が抽出された。また、葛藤を抱く13の内容が抽出されたが、そのうち5つの内容には、bad newsを子どもに隠していることが影響をおよぼしていた。今回明らかになった葛藤を生じさせる対立事象は、看護師が抱く葛藤に対して困難さや苦しみの認識を促し、対応策の考案に寄与するものと考えられる。
- 2013-07-20
著者
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