日本語における表層・深層照応文の処理過程について : 事象関連電位を用いた研究(一般,人間の言語処理と学習)
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概要
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我々人間は、音形のない(削除された)要素や代用表現を、先行要素を手がかりにして復元する「照応」という操作を行っていると言われている。理論的に、照応には表層照応と深層照応の二種類がある(Hankamer & Sag, 1976)。本研究では、事象関連電位を用いて、照応という操作が心理的実在性を持つのか、また、表層照応・深層照応という区別が妥当であるのかどうかを検証した。その結果、表層照応文と深層照応文では、異なった処理過程が関わっていることが示唆された。
- 2012-07-14
著者
-
備瀬 優
九州大学大学院人文科学府
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坂本 勉
九州大学大学院人文科学研究院
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矢野 雅貴
九州大学大学院人文科学府
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坂本 勉
九州大学人文科学研究院
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立山 憂
九州大学大学院人文科学府
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伊藤 益代
福岡大学人文学部
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