母乳栄養率・母乳育児支援の出産施設別の比較と母親が望む母乳育児支援の検討
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概要
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本研究の目的は, BFH (Baby Friendly Hospital)とBFH以外の施設で行われている母乳育児指導の実態と母親が助産師に求める母乳育児支援の内容を明らかにすることである。市町村の3, 4ヵ月健診および育児相談に参加した母親384人を対象に,「母乳育児成功のための10ヵ条」や「乳幼児栄養調査」を参考に作成した無記名自記式質問紙調査を実施した。対象者が出産した施設をBFH,助産院,母乳外来のある産科診療所,母乳外来のない産科診療所,総合病院の5つに区分し,対象者を出産施設別に5群に分け比較を行った。3ヵ月時点での全体の母乳栄養率は, 65%であった。BFH群は3ヵ月時点95%以上で,助産院群を除くほかの3群より高く,栄養方法への満足度も5群のなかで最も高かった。母親への母乳育児支援では, BFH群と助産院群の完全母子同室率,自律授乳率がほかの3群より有意に高く,初産婦への正しいポジショニングやラッチオンなどの授乳指導は, BFH群,助産院群で指導を受けた者が多かった。母親が希望する母乳育児指導は,施設による差はなく,すべての項目を希望し,退院後も助産師の支援を求めていた。すべての母親が,どの施設で出産しても母乳育児の指導やサポートが受けられるように,助産師自身の知識・技術の研鑽を含めた出産施設の取り組みが求められている。
- 2013-07-00
著者
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