盲児用触探索教材としての平面空間上における玉落とし課題の有用性と手指探索行動の変化
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概要
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盲児において空間的認識の基盤となる手指探索行動を育てることは、認知発達の基礎として重要である。盲児の手指探索行動の発達を促すためには、平面上を探索して穴に物を落とす課題が重要な内容として実践されてきた。本研究は、盲児用触探索教材の開発という観点から、(1)玉落とし課題の有用性、(2)平面上における手指探索行動の変化の二点を明らかにすることを目的とした。図形弁別を指標とした発達レベルが1歳6か月前後の盲児12名を対象として、玉落とし課題を三試行行い、課題遂行中の手の動きの変化、左右の手の使い方の組み合わせの変化、行動観察の観点から分析を行った。その結果、手の動きでは狭い範囲の探索から広範囲の探索、左右の手では片手の使用から両手の使用という一定の方向性が示唆された。また、行動観察から玉落とし課題は対象児の興味・関心を持続的に引き出し、かつ少ない試行で手指探索行動に変化が現れることが示唆された。
- 2013-03-29
著者
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