地方政府間におけるヤードスティック競争の実証分析
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概要
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地方政府による地方公共財の供給量を最適な水準に導くものとしていくつかの理論が存在する。その代表的な理論は、Tieboutの「足による投票」とヤードスティック競争である。「足による投票」仮説では、住民の自由な地域間移動が、ヤードスティック競争では、住民による投票が地方政府の行動を効率的にする。「足による投票」仮説がわが国住民の行動へ適用可能か否かを考えたとき、住民は地方公共財の供給水準と税負担に大きく反応し、居住地域を変更しているのであろうか。より現実的には、居住地域を変更する前に、非効率的な行動を行う自地域の地方政府を選挙によって落選させる行動をとるのではないかと考えられる。そこで、本稿では、市レベルの地方政府間でヤードスティック競争が行われているのか否かを実証的に分析する。わが国の市レベルの地方自治体間において、土木費、公債費歳出に関してヤードスティック競争が行われている可能性が高いことが明らかになった。
- 2013-05-00
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