九州脊梁山地における農林複合経営とスギ材産地形成が投げかけるもの : 地域政策・構造政策・「デカップリング」

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概要

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宮崎県の耳川流域に顕著な例として見られる、九州の山間地域における農林複合経営、およびそれを中核とした1980年代後半以降の木材産地形成について、論者の意見をレビューして、一つの解釈を与えた。森林組合論と木材産地形成論、担い手論の知見を借りつつ、山村地域での定住を可能とし、一定の木材生産を継続するために必要な政策的支援の根拠について言及した。「九州家族経営的林業」は林業問題ではなく山村定住問題として、中小林家は林業生産の担い手ではなく地域定住社会の担い手として捉え、構造政策としての林業政策ではなく、地域政策としての山村定性化策の中で政策的支援を求めるべきである。その中核に位置する森林組合は、これに加えて都市との連携や環境問題への貢献という要請を受けとめる役割も期待される重要な存在となる。
2003-12-20

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