日本睡眠学会の睡眠医療認定制度と人材育成

概要

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睡眠医療に対する国民のニーズは極めて高い.何らかの睡眠の問題を抱えるものは国民の4-5分の1にも及ぶ.にもかかわらず,睡眠障害を専門的に診療する専門医療機関は数少なく,また,その質にも著しいばらつきがある.そこで日本睡眠学会は睡眠医療認定制度を発足させ,平成14年より認定医,認定歯科医,認定検査技師の認定を,平成15年より認定医療機関の認定を開始した.現在,381名の認定医,35名の認定歯科医,365名の認定検査技師,83の認定医療機関が存在する.しかし,平成24年の現在でも医療機関と認定医の数の不足と地域偏在の問題は大きい.平成24年現在も尚,14県には認定医療機関が存在せず,うち4県では認定医すら空白のままである.そのような現状を踏まえ,平成17年より厚生労働省の精神・神経疾患研究委託費による「睡眠障害医療における政策医療ネットワーク構築のための医療機関連携のガイドライン作成に関する研究」班(班長:秋田大学医学部教授清水徹男)が立ち上げられ,平成19年に睡眠医療における医療連携ガイドラインが作成された.ここでは日本睡眠学会による睡眠医療認定制度の概略について紹介するとともに,その問題点と将来の課題について述べる.
2012-02-00