精神科病院で患者の自殺に遭遇した看護師の示す反応に対する影響要因
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概要
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精神科病院で患者の自殺に遭遇した看護師の示す反応に対する影響要因を明らかにすることを目的に、10名の看護師に半構成的面接を実施した。自殺に遭遇した看護師の示す反応に対する影響要因として、【看護師の背景】【周囲の受け止め】【周囲からの支援】【対処行動】【自殺現場からの距離のとり方】【自殺した患者との思い出】の6つのカテゴリーを抽出した。自殺に遭遇した看護師は《患者家族からの労い》によって救われた気持ちを抱き、自責感が緩和した後に、精神科看護師として患者の自殺予防の視点を強く持つように変化していたが、このプロセスには、精神科看護師としてのアイデンティティを確認するという意味合いが含まれていた。また、自殺に遭遇した体験の衝撃は計り知れないものであったが、自殺した患者との思い出を胸に秘め、次の自殺予防ケアに向き合っていこうとする側面は精神科看護師としての成長にもつながっていた。
- 2013-03-31
著者
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