オーストラリアのスーパーアニュエーションによる貯蓄引き上げ効果
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概要
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オーストラリアの年金制度において、強制貯蓄制度を導入した年金制度、退職給付保障法(The Superannuation Guarantee Charge Act 1992)が施行されて十年余りが経過した。こうした積立型年金制度の導入に伴い、その強制的性格が、国民貯蓄率を上昇させる役割を果たすものと期待された。一方で、こうした年金制度への移行は、予備的貯蓄を減少させ、貯蓄率を全体として低下させることがありうるという見解がある。そこで本稿では、Samwick(2000)の手法を用いて、強制貯蓄制度が貯蓄率に影響を及ぼすかについて推定を行った。その結果、マクロ変動要因を取り除いた後では、貯蓄率は制度施行後に若干減少したが、強制貯蓄に課せられる最低負担率の上昇に応じて増加していったとの結論を得た。
- 大阪経済大学の論文
- 2005-09-15
著者
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