「第二言語で話す」ということ : カタカナ英語の使用をめぐって(<特集>相互行為における言語使用:会話データを用いた研究)
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概要
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本稿では第一言語話者と第二言語話者の日本語会話におけるカタカナ英語(日本語発音の外来語および英語)の使用をめぐる修復の連鎖に焦点を当て,その連鎖の中で言語の「第一言語話者」及び「第二言語話者」といったアイデンティティがいかにして会話参与者自身によって構築されていくか論じていく.そのためにまず,会話分析的なアイデンティティの捉え方を紹介し,その後日本語第一言語話者と日本語第二言語話者の自然発生的な日本語会話データを使って分析を進めていきたい.分析を通じて,外来語や英語を日本語会話の中でどのように発音するかということは,相互行為上の秩序に属する事項であり,第一言語話者と第二言語話者の会話においては時として会話参与者にとっての相互行為的な問題になり得ることだということを示していく.また,その問題に対処するための修復の連鎖を通して会話参与者自身が「第一言語話者」,「第二言語話者」といったアイデンティティへの志向を示すことを明らかにする.
- 2008-03-31
著者
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