指示者が開始する認識探索 : 認識と進行性のやりくり(<特集>相互行為における言語使用:会話データを用いた研究)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
会話において新たな対象を指示するとき,人はしばしば,ある指示表現で相手が対象を認識できるかどうかを予備的に調べる(指示者が開始する認識探索)必要に直面する.このとき,行おうとしている行為を先に進めることと認識を探索することとのどちらをどれだけ重視するか(認識と進行性のやりくり)が,相互行為の上で対処すべき課題として生じてくる.本稿では,第一に,指示者が認識探索を開始するために利用できる手続きとして,認識用指示試行・認識要求・知識照会の三つがあることを示し,その特徴を記述する.第二に,これらの手続きが認識と進行性のやりくりに関して異なった対処を提案していることを明らかにする.
- 社会言語科学会の論文
- 2008-03-31
著者
関連論文
- 聴き手による語りの進行促進 : 継続支持・継続催促・継続試行
- 統語的単位の開放性と参与の組織化(2) : 引き取りにおける参与の交渉
- 統語的単位の開放性と参与の組織化(1): 引き取りのシークエンス環境
- 私は-私は連鎖:経験の「分かちあい」と共-成員性の可視性
- 共有知識と経験への権限 : 物語りにおける参与の組織化の一局面に関する試論
- トピック性と修復活動 -会話における「スム-ズな」トピック推移の一形式をめぐって-
- 日本語会話におけるWH質問-応答連鎖(第16回研究大会ワークショップ)
- 指示者が開始する認識探索 : 認識と進行性のやりくり(相互行為における言語使用:会話データを用いた研究)