世代文化論の困難 : 文化研究における「メディアの共通経験」分析の可能性(<特集I>世代論から見た日本社会)
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概要
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メディア文化が高度に細分化・多様化する現代において、年齢層(世代)ごとに明瞭に区分可能な文化を同定することははたして可能なのだろうか。若者文化論、対抗文化論など、かつて世代ごとに区分可能な文化が観察可能であったとして、それらはまさしくマス(=大量)文化を形成するメディア商品とその市場が可能にしていた現象に過ぎなかったのではないか。本報告では、文化研究における差異の問題、世代文化論の困難(問題点)を考察する。世代論の困難は、(1)俗流若者論、(2)世代主義、(3)女の系譜の忘却、の3つの論点にまとめられる。また、1970年代から2000年代までの、世代論のマーケット的意味を概括する。さらに、時代ごとの共通経験や時間感覚を文化研究に反映させるための方法論的な可能性について、メディアの共通経験をキーワードに論ずる。
- 関西社会学会の論文
- 2007-05-26
著者
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