デイサービスのサービス評価における利用者と職員との比較
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概要
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本稿の目的は,デイサービスの利用者と直接処遇職員(以下,職員)の主観的サービス評価にどのような相違があるのかを明らかにすることである.18項目からなる共通質問項目を用いて,利用者には質問紙による聞き取り調査を,職員には自記式質問紙による留め置き調査を実施した.分析方法として,まずサービス評価の枠組みを明らかにするために因子分析(主因子法・プロマックス回転)を行った.因子分析により抽出された因子は「対人援助と心理的効果」「施設環境と施設の利用のしやすさ」「機能訓練と身体的効果」「食事の献立とおいしさ」であった.各因子における利用者と職員の評価を比較するために,抽出された因子ごとにt検定を行った.その結果「対人援助と心理的効果」「施設環境と施設の利用のしやすさ」においては利用者の評価が有意に高く,「機能訓練と身体的効果」については利用者の評価が有意に低かった.「食事の献立とおいしさ」については有意な差が認められなかった.
- 2009-04-01