男性介護職員の役割についての一考察 : 職員の意識調査から
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概要
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本稿では,介護に携わる男性職員に対するインタビュー調査の結果に基づき,介護を男性が行うことの意義を明らかにすることを試みた.今回対象とした男性職員は,介護における既存の「女性の役割」とともに「男性の役割」にも意義を見出しており,彼らはそれらの双方を担おうとしていた.さらに,彼らは自分自身の介護に対する姿勢を通して既存の性役割を変革したいと考えていた.また,彼らが捉える介護とは,介護行為を媒介した利用者との人間関係の構築が中核に位置づけられたものであることが明らかにされた.男性の視点から捉えた介護観を示すことによって,今後増加するであろう男性の介護参加のモデルの一つを提示できたと思われる.
- 日本介護福祉学会の論文
- 2000-10-01