介護保険サービス利用者のケアマネジャーに対する満足度に影響を与える要因の分析
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概要
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介護保険制度が2000年4月に施行されてから8年が経過した.同制度の度々の改正によって,ケアマネジャーの業務内容が明確化されてきた.日々の業務のなかで利用者のケアマネジャーに対する理解は高まってきていると感じる.先行研究では,利用者のほぼ8割がケアマネジャーに満足しているという結果が示されているが,情報の乏しかった制度発足当初と現在とでは利用者の満足度を決定する要因が異なってきているのではないかと考える.同要因を明らかにすることは,利用者の満足度を高め,ケアマネジャーに求められるものを示すことができると考えられることから,「利用者のケアマネジャーに対する満足度に影響を与える要因を明らかにすること」を研究の目的とした.研究方法としては,質問項目をつくり,面接の形式で調査を行った.その結果,利用者の満足度を決定する要因は「病気理解」「実情把握」「傾聴」が主であることがわかり,ケアマネジャーは,介護保険制度開始時の中心業務であったケアプラン作成や計算だけでなく,利用者の病気や実情を把握し,十分に傾聴することが重要であることが示唆された.
- 2009-10-01