ケアにおける「その人らしさの尊重」
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概要
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ケアの原則,あるいは本質を述べるのに「その人らしさの尊重」が頻繁にとりあげられている.しかし,「その人らしさ」を尊重したケアとはどのようなケアなのか,必ずしも明確ではない.本稿では,先行文献からケアにおける「その人らしさの尊重」が意味するものを検証したうえで,「その人らしさ」を尊重したケアとは,「その人の自由な『自己表現』を可能とした,専門的な援助関係を前提に,『自己選択・自己決定』に基づいた,真に『個別化』された『QOL』を高めるケアであるとともに,『自己実現』,さらには『自立』を達成すべく創造されるケア実践の過程である」,と整理した.しかし,ケアの根幹にあるととらえた「自己選択・自己決定」を尊重したケアを実践するのに,自己選択・自己決定を尊重するための方法,情報提供量・質の問題,選択肢や選択・決定能力の不足などの課題があることを認識している.
- 日本介護福祉学会の論文
- 1999-10-01
著者
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