大学生の性行動とセーファー***の実行に関する研究
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概要
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大学生に対する効果的なエイズ予防教育の基礎資料を得るため,健康診断を受診した学生を対象にして性行動に関するアンケート調査を7年間にわたり6回実施した。調査では次のことが明らかとなった。(1)男子の5分の1強,女子の3分の1強に恋人がいる。(2)性交経験率は男女を問わず学年とともに上昇し,1年次では約20%,4年次では約60%であった。(3)大学生の初交年齢はほぼ毎年低年齢化の傾向がある。(4)大学生のコンドーム使用状況は調査開始後大きな変化は無く,およそ50%前後の学生が必ず使用すると回答した。(5)特定のパートナー以外との性交経験率は,ここ数年間はあまり変化が無く,全学年を平均すると男子で14%前後,女子で16%前後であった。今回のアンケート調査から,大学生の性行動はここ数年大きな変化は無いものの,初交年齢の低年齢化は着実に進行しており,特定のパートナー以外の相手との性交経験率も高い比率で推移していることが明らかとなった。エイズ予防教育,とりわけHIV感染を未然に防ぐ効果的なプログラムの実施が緊急に必要であると考えられた。
- 日本健康医学会の論文
- 2000-06-25