語り継がれるもの : パプアニューギニア・フォイの口頭伝承について
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概要
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パプアニューギニアに暮らすフォイには、数多くの神話や伝承が存在する。無文字社会のフォイでは、過去の歴史的出来事、創世神話などは、口頭を通して伝承されてきた。本論では、神話の中から、ヘビにまつわる話に絞って記述する。ヘビはとりわけ祖霊と結びつきの深い動物とされている。フォイの土地には、行くことを禁じられている場所があり、そこにはたくさんのヘビがいるとされるが、それは祖先の霊が姿を変えたものだと信じられている。超自然的存在と人間とは、さまざまな形で交流を持ちながら暮らしている。不可視の超自然的存在を具象化するのが、フォイの神話・伝承である。神話を通してその存在を確認し、次世代へと伝承する。こうした神話や伝承を通して、フォイの世界観や自然観を垣間見ることができるのである。
- 2012-00-00
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