勤評実施側から見た愛媛勤評闘争 : 日教組対策としての勤務評定の意味
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概要
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本稿では,日教組対策として勤務評定を推し進めた勤評実施側から見た愛媛勤評闘争を描き,日教組対策としての勤務評定の意味を検討した。中心的な資料は,自民党の秘密・極秘文書と竹葉愛媛県教育委員長の著作集である。勤評実施側は教組側からの激しい抵抗に遭いながらも,自民党,県教委,地教委,PTA,県民等との連携を図りながら勤務実施を展開した。しかし,日教組対策としての勤務評定であったために,勤評実施側にとっては現場教師が死角となり,現場教師からの正当性が不足した勤務評定は形骸化せざるを得なかった。すなわち,日教組対策としての勤務評定は形骸化の萌芽に他ならず,実はその萌芽は勤評闘争の発端の地である愛媛県においてすでに発していたのであった。
- 2013-03-00
著者
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