小特集に寄せて(<小特集>戦前日本社会政策論の再発見)
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概要
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21世紀に入り,戦前期がますます遠ざかりつつある。それに伴って,わが国の社会政策研究も時期的には高度経済成長時代以降にシフトしてきている。しかしながら,戦前期に芽生えた思想や制度は,日本の場合その形を変えながらも結構根強く生き残ってきている。そして,それらが日本的特性といったものを強く有するのであれば,その原点はぜひとも掘り下げておかなければならないだろう。一方,近年社会政策の国際比較が盛んになってきている。それをみると,長年続いてきた<欧米>対<日本>という比較の図式を維持しつつも,日本,中国,韓国を中心とした東アジアレベルでの検証が急速に進展している。後者では,社会政策の現代的課題を中心に取り上げているが,いずれ歴史的な領域における比較にまで立ち入っていくであろう。その意味でも,わが国の社会政策史の深層を今日的に再発見することは大きな価値がある。
- 2010-06-25
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