立体映像における安全性評価と個人特性 : 映像安全性の確認と疲労メカニズム究明への試み(立体映像技術一般)
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概要
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立体映像普及の一方で映像が生体に与える影響が懸念されている。そのメカニズムは十分に解明されておらずまた個人差も大きい。今回我々はまず市販の弊社立体TVを用い2D映像に対する3D映像(2眼、裸眼)の疲労度の差を小児も含む一般被験者で確かめた。また欧米人も含め人種間の差異も確かめた。尚、立体視不得意群(疲労しやすい群)も被験者に加えている。検査は主観評価と医学的客観評価で確かめた。結果は、通常の2D映像に比べると、3D映像は主観評価において疲労度がやや増す傾向がみられたが病的症状である眼精疲労の問題は無かった。3D方式間の比較では裸眼式の方が疲労は少なかった。また、人種間に差異は無く小児においても問題は診られなかった。一方で、一部の立体視不得意群の中では、軽度の眼疲労が生じることが確認された。さらに、両眼視機能の個人特性を調べ立体映像における眼疲労の原因を探った。立体視の得意群と不得意群間で、実視標と映像視標に対する輻輳と調節の一過性応答と持続性応答の差に大きな違いが発見された。不得意群では、調節量の過剰性と調節微動の継続により毛様体筋に過度の負担を与え眼疲労に到るものと示唆された。
- 2012-10-23
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