社会現象としてのジャーナリズム教育 : イギリスにおける高等教育の拡大を中心に
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概要
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20世紀後半,高等教育の拡大とともに大卒のジャーナリストが増えた。1990年代に初めて,大学の学士課程にジャーナリズムが認められ,メディアやコミュニケーションを教える学部,学科も乱立する。これら第一学位に加え,大学院のディプロマ,業界団体による試験,国家資格NVQや新聞社による自社養成など,イギリスのジャーナリズム教育は複雑化してきた。ジャーナリストを目指す若者の数は明らかに需要を上回っている。熾烈な競争を勝ち抜くため学位やディプロマは当然となり,経験を積むため無給で働くこともいとわない。個人に転嫁された訓練コストをまかなうのは親,兄弟からの経済的援助であり,ジャーナリストの出自はますます裕福になっている。
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