論文生産性によって特徴づけられる大学教員の研究活動
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概要
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大学等の教員における論文生産性と研究環境等の関連性について明らかにすることを目的として,本論文では,「大学等におけるフルタイム換算データに関する調査(2009年文部科学省発表)」のデータを用い,「過去3年間の査読ありの外国語の論文・記事の件数」の回答を「外国語論文生産の少ないグループ(0〜1件)」と「多いグループ(11件以上)」に分けて再集計し,オッズ比による分析を行った。その結果,外国語論文の生産性の違いに強く関連した因子は,性別,大学等の種類,研究資金の金額,外国語特許取得件数であることが示された。また,論文の多いグループでは,「研究時間の減少」に「学内事務」および「社会サービス」が強い関連を示すことがわかった。これらのことから,大学等において,研究活動の多様性を反映した多様な業績評価の実現,大学等の運営と研究体制の関係の見直しなど,構造的な改善を行うことが必要と考えられた。
- 2012-09-20
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