住宅地の二次林再生と森林療法の融合の試み : 神戸市の社会福祉施設の事例
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概要
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全国各地で一般市民による里山再生のボランティア活動が行われるようになり,福祉的な活動や利用の試みも始められている。しかしながら,都市近郊や住宅地に位置した里山等における地域住民が参画した福祉活動の事例はまだあまり報告されてきていない。そこで本研究では,神戸市郊外の新興住宅地に残存していた二次林において,同林に隣接した社会福祉施設利用者,職員と地域住民が協働作業を展開しながら森林療法を行った事例を報告する。二次林での活動は2005年3月より毎月1回,休日の午前中2時間を使って行われた。活動の内容は,当初は,林の整備・再生活動を中心に行い,その活動進度に伴って,林内でのレクリエーションやリラクセーションを平行して行った。2006年4月からは毎月2回のペースで,施設利用者のみを対象に森林療法(伐採丸太の運搬リレー,除伐作業,木工作,散策,リラクセーション,ストレッチなど)に取り組んだ。対称者の変化としては,知的,発達障がい者の場合には,多動傾向が緩和し,落ち着いた行動をとることができるようになる傾向が,精神障がい者の場合は,自己の感性を回復し,自己肯定感を高めていく傾向が,それぞれの言動の変容からうかがえた。
- 2007-10-31
著者
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