北山杉 色むら被害の調査・研究(II) : 色むら被害の予防対策
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概要
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北山杉 色むら被害の調査.研究(I)の成果をもとに,被害を予防する育林・加工技術を林業家とともに検討した。(1)伝統的な「枝締め」作業の再評価による成長抑制手法の検証,(2)気象や樹木の成長に注意した伐採適期の判定,(3)磨丸太加工工程,特に「磨き」などの伝統的な手作業の再評価。このうち,育林技術に関する2つの課題について次の調査を行った。(1)北山杉の肥大成長を抑制する試験,ア枝締め法,イ環状剣皮法,ウ番線による締め付け法,(2)伐採適期を予測するため「傷つけ法」による肥大成長の観察。その結果,供試本数は少ないものの,番線による締め付け法と枝締め法は予防対策に効果が期待できる手法であることが明らかになった。また,肥大成長を細胞レベルで観察することで伐採適期を客観的に評価できることが可能になった。今後,スギの成長停止時期と気温等の気象因子との関係を詳細に明らかにすることで,伐採適期の予測の精度が高まることが期待できる。
- 応用森林学会の論文
- 2000-03-20
著者
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白石 秀知
京都府京都林務事務所
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近藤 聡
京都府林業試験場
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田中 誠司
京都府林務課
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安藤 達夫
京都府京北地方振興局
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井田 亜紀子
京都府園部地方振興局
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西田 謹二
京都府林業試験場
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山下 香菜
京都府林業試験場