多雪地帯におけるケヤキ-スギ二段林の実態 : 樹冠下のスギの成長と倒伏被害
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概要
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最深積雪の平年値が100〜150cmの多雪地帯におけるケヤキ-スギ二段林を対象に,樹冠下のスギの成長と樹幹の形状を調査し,隣接するスギ一斉林と比較した。一斉林のスギと比べ,樹冠下のスギは,樹高,胸高直径ともきわめて成長が悪く,70%におよぶ立木が雪圧害による倒伏被害を受けていた。倒伏枯死木の樹齢を調べたところ,雪圧害は,1983年に発生したことが分かった。一般的に,雪圧害は,スギの樹高/最深積雪比(H/S比)が2.5に満たない場合に発生すると説明されている。樹幹解析の結果,1983年当時の樹高は,樹冠下のスギが6m,一斉林のスギが9.5mで,最深積雪は270cmであった。これらを基にH/S比を試算すると前者が2.2,後者は3.5を示した。倒伏木が多く見られた樹冠下のスギは,雪圧害発生時には,雪圧害を回避できる樹高に達していなかったといえる。積雪の多い地域における広-針二段林施業は,下木の成長が阻害されるため,雪圧害の危険性が高まると推測される。
- 応用森林学会の論文
- 1997-03-25
著者
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