日本における法看護学発展の可能性と課題 : 臨床看護師の調査結果より
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概要
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法看護学は,1980年代から北米で発展しており,ドメスティック・バイオレンス,児童虐待,高齢者虐待,性暴力などの被害者から,犯罪被害の法的証拠を科学的に採取・保存して,被害者の人権を守りつつ適切な看護ケアを行う看護学である.重大犯罪が増加している日本においても,看護職者の活動の場は広がるものと思われる.しかし,日本では法看護学についてあまり議論されていない.その背景には臨床での法看護学の認知と関連があると思われ,臨床看護師に法看護学の日本での発展に関する意識調査を行った.看護師の法看護学の認知度は93名(16.0%)と低かったが,324名(56.3%)の看護師が法看護学の対象と遭遇していた.264名(45.4%)が看護師として関わりたい気持ちはあっても知識と技術に自信がない,144名(24.8%)が責任が大きくなることへの不安があると答え,400名(68.8%)の看護師が専門的な知識や技術教育を受ける事を望んでいた.法看護学教育の実態を考察しながら,現状に則しか教育システムの構築が必要である.
- 2012-09-01
著者
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児玉 裕美
産業医科大学産業保健学部基礎看護学
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柳井 圭子
日本赤十字九州国際看護大学基礎看護学
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恒松 佳代子
熊本保健科学大学保健科学部
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柳井 圭子
日本赤十字九州国際看護大学 基礎看護学
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恒松 佳代子
熊本保健科学大学 保健科学部
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