継続的動機づけ英語学習としてのTOEIC対策授業の方法と課題
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概要
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鈴鹿高専では,2006年度後期より,本科3年生を対象にオーラル・コミュニケーションを主眼とした少人数の授業形式を行っている.しかし,学生の授業評価の高さとは異なり,年度別のTOEICスコアの推移は低調なものであった.問題,点として,次年度以降に学生に英語学習を継続的に促す授業がないことが考えられた.そこで,本論ではTOEICに特化した2009年度と2011年度に行った4年次の『英語IVA』の授業方法を紹介し,2011年夏の学生へのアンケート結果に基づいて,今後の課題について考察した.授業ではTOEIC対策として速読を中心としたトップダウン方式の徹底を目指した.その一方で,学生の英語全般に対する苦手意識を考えると,現行の授業を活用する限り,低学年時の語彙力,文法力,読解力の強化(ボトムアップ方式の徹底)は必要不可欠である.英語学習においては欠くことのできない両輪であるトップダウン方式とボトムアップ方式を組み合わせることで,学生の英語力の定着と動機づけを目指した.アンケートの結果や授業を通じて見えてくるのは,4,5年次での英語学習の動機づけの更なる補強と継続可能な形式の授業の導入である.それ以上に求められているのは高専5年間を通じた英語教育グランドデザインの構築である.
- 2012-07-31
著者
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