若年性認知症理解の要因 : 福祉系大学生の若年性認知症者へのイメージの視点から
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概要
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平成21年3月,厚生労働省発表「若年性認知症の実態等に関する調査結果の概要及び厚生労働省の若年性認知症対策について」から,若年性認知症ケアの課題は,(1)経済的困難性への対応と(2)在宅ケアを中心とした若年性認知症に特化した福祉サービスや専門職の充実の2点に集約できた.この課題の解決には,若年性認知症の理解が必要不可欠である.そこで,本研究では,福祉系大学生の若年性認知症とのかかわりを例に,若年性認知症に対する理解の要因を検討することを目的とし,若年性認知症に関する講座の受講学生91人に質問紙調査を実施した.その結果,若年性認知症者に対してのイメージ変化が,接した経験の内容によって異なることが明らかとなった.つまり,若年性認知症に対する理解を図るためには,(1)若年性認知症者との継続した関係づくりと,(2)若年性認知症者と接する際のプログラムと質の確保,の2点が重要であることを明らかにすることができた.
- 日本介護福祉学会の論文
- 2010-10-01