子育て期早期にある女性の身体的健康
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概要
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子育て期早期は,妊娠・分娩という身体的変化からの回復時期,かつ新しい子どもの子育てが加わる多重役割状態への移行期である。母親の心身の健康状態を良好に保ち「子どもの心の安らかな発達の促進と育児不安の軽減」に向かうことが望まれる。産褥期(産後6〜8週間)後の子育て期早期にある女性の身体的健康状態を記述することを目的として,都市部に居住する生後6ヵ月以降1歳未満の子どもをもつ母親500名を対象者(無作為抽出)として,自作の無記名自記式調査票を用いた郵送調査を行った(配布・回収2010年10〜11月,有効回収率54.8%)。最近1ヵ月間の健康状態の自己評価は低く,ほぼ半数に「腰の痛み」「咳・鼻やのどなどの症状(風邪)」「肩の痛み」があった。睡眠時間が長い場合に疲労蓄積度が低かった。寝込みたいほどの身体不調を過半数が経験し,その3人に2人は「寝込むことができなかった」か「できないこともあった」。子育て期早期の母親は身体不調症状を抱え,健康状態が良好とはいえなかった。長い睡眠がとれる場合に疲労蓄積度が低いものの,身体不調があっても過半数は寝込めない状況があり,休息や睡眠確保の必要性が示唆された。
著者
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