寒地農業環境が畑作物根圏細菌群の動態に及ぼす影響(土壌微生物制御による環境保全型農業への展望)
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概要
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コロニー形成曲線解析法を北海道道東地域の畑作物根圏土壌に適用し,寒地農業環境が根圏細菌群の動態に及ぼす影響を調査した。1)土壌凍結期間の小麦根圏細菌群の動態を調査したところ,土壌凍結の進行に伴い細菌群は減少したが,その減少は根圏土壌の増殖の速い細菌群で顕著であった。また,融凍期に再び細菌数は増加したが,この増加は増殖の速い耐冷性細菌群によることが示された。2)前作物の違いがにんじんの初期生育を抑制する現象の生物性因子をコロニー形成曲線解析法で抽出することは難しく,にんじん初期生育抑制因子として,シアン生成蛍光性Pseudomonas細菌群の関与が圃場データから示唆された。3)作物根圏において,根の伸張に伴い増殖の速い細菌群から遅い細菌群へと変化することが示された。
- 日本土壌微生物学会の論文
- 1996-10-01
著者
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